●語り●

フーケ様の奥さんについて語ろう!

と、ここで奥さんについて語ろうと思いつつ原作ではほとんど出番がありませぬ。出番が無い上にホラ、アレなんですよね〜フーケ様ったらベリエール夫人ばっかりで奥さんなんか見向きもしてくれません。ムギ〜!!しかし!ダメな所に目をつむり、良いところだけを探して読むというまるで『長続きする夫婦の秘訣』のような心持ちで原作を読めば奥さんの出番が無いのにもそれなりに納得の行く理由を見出せる訳であります。

●奥さんが登場しない理由その1

『控えめな人だから』
とかくいろんな意味で我が強くないとダル物では出番もらえませんからね〜。ダル物において女性の出番といったら大体コンスタンスやルイズの様に恋愛パートか、ミレディやシュヴルーズ夫人の様に陰謀パートを受け持つかのこの二つですが、奥さんはそのどちらもあてはまらない、ぶっちゃけ『普通の人』だったのだと思います。恋愛パートというのは二人がくっつくかどうかの過程が面白いのであって、夫婦だから今さらホレたハレた(古い表現)の恋愛パートもないし、裏で陰謀企んで破滅させる悪女役はデルブレー君ですから!!宮廷を舞台に巻き起こる陰謀からも愛憎劇からも離れ、自分を表に出すこともなく、ただオロオロするだ……ひっそりとした穏やかな女性であったに違いありません!うん!絶対にそうだ!

ちなみに奥さんの話題から外れますが、第一部でのダルタニャンの女性関係を

恋 愛

陰 謀

コンスタンス
(ボナシュー夫人)

ダルタニャン

ミレディ
と、定義しますと

何と第三部では!

恋 愛

陰 謀

ベリエール夫人

フーケ様

デルブレー神父


と上の図式にぴったり当てはまるではありませんか!んん?デルブレー君はちょっと違う??まあ気にするな。となると奥さんはケティの地位でしょうかね〜?まあともかく『恋愛と陰謀の両方にからんでこそ主人公!』という自らの理念に基づいて『三部の主役はラウルではなくフーケ様だ!』と私は強く主張したいわけなのであります!!

●奥さんが登場しない理由その2

『その必要が無いから』
それを言っちゃあお終いですがこれしか理由は考えられません。ベリエール夫人には登場する理由があるから登場させるんです。その理由は当然フーケ様の浮気相……ゲフンゲフン『フーケ様にお金を貢ぐため』であります!ベリエール夫人が宝石を売る場面。自分の大切な家財売り払ってお金を作り『みんな貴方に捧げますわ(自分含ム)!』ああなんて健気なベリエール夫人!!というとっても感動的な場面でありますが(いいから感動的ってことにしてくれ!)でもコレ、奥さんでは絶対に出来ない演出ですよね。だってフーケ様に黙って家のモノ売ったらダメなんじゃないすか?夫婦なんだから。それに奥さんの実家って大財閥でスゴイ金持ちだったから実家から出してもらえばいいじゃん!と、思いつつも『実家からお金出してもらう』より『自分の家財売っ払う』方が絶対感動的ですよね。フーケ様のピンチの9割9分が『金が無い!』ということである以上、このピンチに対してフーケ様に救いの手を差し伸べ感動の場面を効果的に演出できるのはベリエール夫人しかいないわけです。奥さんじゃあダメなんです。つまり奥さんの出番が無いのも必然性があったのです!出す必要が無かったから出さなかっただけなんですね。ちゃんと考えてあるんですよデュマ先生は。うんうん。

●神聖モテモテフーケ様
そんな出番の少ない奥さんですが、物語の最後の辺、フーケ様がいよいよ逮捕されるかという時にフーケ様の友達が集まっているシーン!もうここが!ここが最高に好きなシーンなのです!

財務卿の左手にはベリエール夫人、右手にはフーケ夫人が控えていた。卑俗な世間体など頭から無視して、この世の掟もものともせず、この二人の守護天使はフーケの危機に際して互いに腕を組み協力を誓い合っていたのである

嫉妬もわだかまりも何もかもを捨て、ただひたすら愛するオトコの側に立つ!(立ってるだけ)ああ〜〜!何と美しい!何とうるわしき女の友情!こういうモテ方のできる人なんて、そうそういるわけじゃあありません!フーケ様がいかに愛されているか、その人となりが良く分かる素晴しいシーンだと思いませんか!だから私はフーケ様も奥さんもベリエール夫人も(あともちろんデルブレー君)全員好きなんです!『別に…ひとりじめ出来なくても一緒にいられれば…』という神聖モテモテ王国の国家理念を見事に実現なさっているフーケ様!やっぱフーケ様って最高☆☆(奥さんトークのハズが…)

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